
お芝居、特にアフレコやラジオドラマのレッスンの中で代表的なものが「相手にセリフがかかってないよ」というダメ出し。
言っている意味は分かるものの解決に繋がる具体的なテクニックというのは指導者によりますが意外とふわっとしています。
このポイントを意識するだけで相手にセリフがかかる
セリフがかかっていないというダメ出しはするものの、
「じゃあ具体的にどうすればいいの?」というアドバイスに関しては、
専門学校や養成所、社内スクールではあまり明確に言ってくれないことが多いです。
私も専門学校で学んでいる時は「もっと相手にかけて」というダメ出しを何度ももらいましたが、
それに対する具体的なアドバイスはなかったのでとりあえず「セリフをかける相手を意識する」といったことで
対処していました。
でも日常的に話しているときはちゃんとセリフあいてにかかっているんですよね。
それはもちろん、相手のことを意識しているということもありますが音レベルで言えば、
私たちは無意識の内に下記のことをして相手に自分の言葉をかけています。
セリフ始めの1音目を高くとる
こちらは事務所の先輩から教えていただいたのですが、
セリフの一音目を高くとるだけでセリフは相手にかかります。
文字にするとスゴく単純なんですけどこれが私も含めて意外と出来てなかったりします。
始めのセリフよりも語尾のセリフで上がってしまう語尾上がりや語尾で相手にかけたり、
力をこめる「ケツ押し」といったクセはあまり現場では必要とされません。
だからこそ始めのセリフは高くとって「、」では上げたり下げたりせず、
セリフ終わりの「。」ではきっちりと落とす。
ナレーションなどでも基本となってくるスキルですが会話では特にセリフ始めの一音目は大事です。
「セリフがかからない」「台本を読んでるだけ」という人は一音目を高く取る、
セリフ始めの文字を意識するだけで周りの人に聴こえる音が変わってきます。
また、始めの音を前のセリフの1番最後の音よりも高く出すことで、
活きた芝居、会話にもなってくるんです。
1音目だけが相手にかかれば後は自由に表現できる
一音目を高くとるというと「最初の語句を立てた芝居しか出来ない」と思われるかもしれませんが、
そうではありません。
ここは私自身まだ自分の中で消化しきれていない所ですが、
はじめの言葉を強調するのではなく一音目だけを高くして相手にかければ、
後の部分でどこを立てるのか、ペースを変えるのか、ポーズを取るのかなどの表現は自由です。
この「相手にセリフがかかる論理的な方法」というテーマに関しては今後も他の先輩のお話や自分の経験などを通してさらに深く落としこんでいきます。
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